はじめに
だんないよ、nikkieです。
MANABIYA 2日目の及川 卓也さん基調講演
「技術者としての成長のための技術トレンド」の聴講メモを公開します。
講演の概要
【国内最大級のエンジニア向け技術祭典】MANABIYA -teratail Developer Days-
ITは日進月歩に進化しており、1個人ですべての領域で最新技術を把握し続けることは難しくなっています。
技術者として、スキルを深め、領域を広げるとしても、そこには戦略が必要です。
たとえば、機械学習、IoT、XR (VR, AR, MR)、ブロックチェーンのような技術のどこまでを基礎教養的に知る必要があるのでしょうか。
また、どの領域の専門性を高めていく必要があるのでしょうか。
そこに万人に適用できる1つの解があるわけではありません。
個人個人が自分の目指す技術者像を考え、さまざまな試行をし続けることが重要です。
今回、私からはエンジニア、エンジニアリングマネージャー、プロダクトマネージャー、技術アドバイザーとしての働いた経験を元に、技術トレンドを技術者としての成長に活かす方法をお話します。
機械学習、IoT、XR、ブロックチェーンといった現在の技術トレンドを十分に把握できているとはいえない中での手がかりになりそうなので期待していました。
(私が理解できているのは機械学習の一端にすぎません。ディープラーニングまでは立ち入れていません)
講演後の私の感想は以下です。ここに肉付けしていきます。
#MANABIYA
— nikkie @春休み (@ftnext) 2018年3月24日
及川さん 技術者としての成長のための技術トレンド
技術トレンドの中の心踊らされるところを習得し、必要であれば仕事にしてしまうというメッセージには納得。背中押してもらった感じです
おもちゃを見つけた子供のような気持ちで取り組める分野からTの縦棒(=専門)を作っていこう
技術者としての成長のための技術トレンド
以下のトピックからなります。
- 知識を技能に発展させる
- 異なるドメインを増やす
- 自分が興味をもてる技術トレンドを追う
いちばん大事なのは、自分が興味をもてるかどうか
機械学習に学ぶ
トレンドと動機づけで考える、技術を習得するか否かのフロー:スライド69
これは英語を学ばなくてもいい状況がリスキーと考え、学ばざるをえない環境に身を置くということ(スライド45)
興味を持った技術に注目する:スライド74
- 破壊的イノベーションは登場当時はおもちゃと呼ばれる(スライド75)
- トレンドを追っていくときは、おもちゃを見つけた子供のような気持ちを大事に(スライド79)
成長戦略:異なるドメインを増やす
T型人間の進化:スライド51
-
専門外にも深める領域を作る
・Tの横棒(基礎教養)を厚くする=フルスタック
・π 専門性(軸)を増やす
-
専門を深める(Tの縦棒を伸ばす)
-
専門を広くする(Tの縦棒を太くする)
Tの縦棒(専門性)について
専門性の2軸目が1軸目と近いと価値が出ない→別方向のベクトルとする
n次元幾何学空間における容積を最大化する(スライド52)
藤原さん「レアカード化する」 希少化 =差別化
1万時間で100人のうちの一人
仕事後の3時間で10年かかる (仕事中なら10年かからない)
1/100を3回掛け合わせる
このときベクトルが異なると価値が高まる(スライド53)
習得済みドメインの技術と同じドメインの技術は習得しやすい
→自分の汎用性が高まる:2つの異なるドメインを習得していれば、それぞれの関連技術を習得し、仕事に持ち込める(スライド55)
技能習得のためには、経験を含めた学習ループを回し、知識を技能へと発展させる必要がある
エンジニアとしての成長=知識を身に着けて、技能に発展させる(=使いこなす)(スライド31)知識にはグラデーションがある:知っている、使える、使いこなせる(スライド32)
知識だけではプロとしては使えないレベル。プロは使える、使いこなせる
学習ループ:学習→知識→経験→学習→(スライド36)
(プログラミングスクールは使い続けるが足りない)
自分史と技術トレンド振り返り:スライド29
- 第2次AIブームは仕事として学べなかったトレンド
乗れなくてもそのトレンドを体感していることが大事とのこと - インターネット×Windowsのかけ算で強みを出せた
感想
興味を持った技術トレンドを追うというのはシンプルな上に説得力もあります。
全て追う必要はなく、興味のある領域だけでよい、
追っていないトレンドも体験していることが後で効いてくるというメッセージに
全て追い切れないという不安を和らげていただきました。
1月から取り組んだ機械学習に興味を持てたので、kaggleで勉強を続けます。
仕事上の案件は4月から変わり、機械学習とは無関係になるかもしれませんが、
自分の心が踊る機械学習分野を追っていきます。
大学時代バリバリプログラミングをやってきたわけではない自分は
業務経験2年(実装に携わったのは半分程度)ではまだT字は形成できていないと実感しています。
心躍る分野を追って、短くても細くてもいいからT字の縦棒をまずは作りたいと思います。
私を含め、今の会社の新人エンジニアは軸が形成できていないように思えます。
案件を定期的に変えることで、若いうちに色々と経験させるという狙いなのかもしれませんが、
専門性なしに異なる技術トレンドの案件を渡り歩くループの中では、
T字の縦棒が形成できないんじゃないかと不安です。
(たどり着くのはTではなく、でこぼこしたー(いち)なのでは)
心躍る領域で軸を形成したいと強く思うのであれば、転職も有力な選択肢と認識しました。
及川さん、ならびに運営スタッフの皆さま、
貴重なお話とそれを聞く機会をどうもありがとうございました。