nikkie-ftnextの日記

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#pyconapac2023 トーク「練習してテストを書けるようになるんだ」extra | ありがとう、GPT-4(英語スピーカーノート準備の裏話) #pyconapac

はじめに

ふしゅ〜〜〜 nikkie(も)です。

PyCon APAC Day1、トークを聞きに来てくださった皆さま、ありがとうございました
登壇報告は改めて、今回は発表準備の裏話です。
GPT-4は私を救いました

目次

英語のスピーカーノート、どう準備する?

ときは2023年10月26日夜。
スライドも大方固まり、数回の発表練習を得て、nikkie氏の前には日本語の書き起こし。
ここからどう英語のスピーカーノートを用意したものかと考えていました。

過去に海外PyConで登壇したときはDeepLを使っています1
スライド1枚分のスピーカーノートを入れ、出力を読み返して接続を調整し採用するという流れの繰り返しです。
「あれをもう1回やる? 徹夜みたいな状況もやむなしかな、う〜〜ん」

そんなとき思い出したのがGPT-4。
性能がいいということを知っていたのもあり(過去一時的に利用)、課金してスピーカーノートをまとめて入れたところ、読み返してもほとんど調整不要な(私から見て)自然な英文が生成されたのです!
マーーーーベラス!!👏
これは本当に興奮しました2

スライドのソース(reST)ファイル自体を公開しています。
sphinx-revealjsの仕様によるのですが、スピーカーノートは各スライドの最初のコメントです3

なお、英語に誤りがあった場合、それはGPT-4の出力を採用した私の責任です。
お気づきの点ありましたら教えていただけますと幸いです〜

ありがとう、GPT-4

プロンプト

Python開発者向けにテストコードについて英語で発表をします。
日本語のスピーカーノートを英語に翻訳するのを手伝ってください。

聴衆はテストコードをまだ書いたことがないという想定です。
カジュアルなトーンでいきたいです。

「カジュアルなトーン」や聴衆の想定など、GPTに具体的な指示を伝える4を念頭に置いています。 (スピーカーノートと言ってますが、話し言葉と伝えてもよかったかも)

あとはチャットにスピーカーノートをまとめて入れていきます

絶対自分では出てこない、それっぽい言い回し

  • 大丈夫
    • -> Don't worry
  • このトークではテストコードを書いてみましょうと伝えています
    • -> I'm encouraging you to give writing test code a try.
  • 別の話題(という雑な指示)
    • -> Shifting gears to another topic
  • 裏でpytestが頑張ってくれていて、failしたテストの理由がとてもわかりやすい
    • -> pytest works hard to provide very understandable reasons when tests fail.

存在を知らなかった単語

  • proficiency 熟達
  • multiple 倍数
  • outweigh ...より価値がある
  • consecutive 連続する(※3連クォートで使用)
  • try one's hand at A Aをやってみる
  • deliberately 故意に、わざと
  • streamline <仕事>を能率化する

数パターン挙げてもらう

まとめやタイトルは英訳を数パターン挙げてもらい、そこから選びました。
組合せてもいいかなと思って指示を出しました

タイトル「好きとか嫌いとかはいい、練習してテストを書けるようになるんだ」はサブカルコンテキストが深く、「英訳できませんでした〜(テヘ」と逃げようかと当初考えていました。

好きとか嫌いとかはいい トマトを食べるんだ

舌を巻くスピーカーノートの生成を見て、「GPT-4なら英訳できるんじゃないか」と思い試してみたところ、私としてはこれ!と感じる英訳になりました。

Like It or Not, Practice Until You Can Write Tests

もとが「トマトを食べるんだ」であることを踏まえてもいい感じがします

終わりに

PyCon APAC 2023での英語発表に当たり、スピーカーノートをGPT-4にめっちゃ助けてもらったという記事でした。
スライドに書き忘れちゃいましたが、スペシャルサンクス GPT-4
技術の進歩にめちゃめちゃ助けられました(睡眠時間が増やせた!)

GPT-4、めっちゃ使いやすくなってるんですね〜。
英訳に限らず、一緒に論文読んだりとかいろいろやってみたいですね。
インプット・アウトプットをブーストしてくれるエンジンになりそう!


  1. 「すべて読み上げで済ます」
  2. 以前課金したときと比べて、September 25 Versionは生成が早かったのもよかったです
  3. 1.x系の仕様です(上げねば) ref: https://sphinx-revealjs.readthedocs.io/en/stable/upgrade/2.x/#replace-reveajs-notes-recommended
  4. https://platform.openai.com/docs/guides/gpt-best-practices/strategy-write-clear-instructions